ジョフロワ江美のパリ便り vol.9
2025.01.30
フランスの教育支援

【Université Paris 1 Panthéon-Sorbonne
(パリ第1 パンテオン-ソルボンヌ大学)】
フランスは「子どもは国の未来を担う存在として、
大切な社会の宝」との理念のもと、
手厚く合理的で幅広い教育支援の制度が、
確立しています。
幼稚園から大学まで公立校の授業料は無償です。
高校卒業後、
エリート養成コース Grandes Écoles
(グランゼコール・高等教育機関)入学を目指す、
2年間の Classes Préparatoires
(通称プレパ・準備学級)も含まれます。
日本は2024年に、
東京大学など首都圏を中心とした、
国立大学の授業料値上げが決定、
2025年から実施。
将来に大きな可能性を持つ、
学びたい子ども達が、
家庭の収入状況により、
当たり前の権利を失っている、
現状が緩和されるのではなく、
更なる値上げで就学の機会から、
遠ざかってしまうのではと憂慮しています。

【Université Paris-Cité
(パリ-シテ大学)】

【Lycée Louis-Le-Grand
(ルイ-ル-グラン高校)】
フランスの奨学金は給付型(返済不要)
日本の友人から聞いた、
テレビ放映ドキュメンタリーの内容です。
大学を奨学金で卒業後、
就職をした20代後半の若者へのインタビュー。
「仕事も落ち着き、
日常の生活も安定してきたので、
結婚を考えることもあるが、
奨学金の返済にはまだ時間を要するので、
交際相手には結婚の意思表示ができない。」
奨学金返済のために、
若者の結婚や出産が、
先延ばしになってしまうことはとても残念です。
国際的視点から見ても、
早急な改革が必要かと思います。
パリ市内公立校の給食費は、
保護者の収入により約10段階の支払いが、
設定されています。
教科書は公立、私立共に、
学校からの貸し出しです。
新学年になると、
使い回された教科書に、
ビニールカバーを取り付け1年間使います。
学年末には学校に返却します。
給食費の細かい支払い設定、
教科書の使い回し等は、
国の教育費負担の軽減に役立つ、
効率の良い制度だと思います。

【数年、使い回しの教科書。
本の角や周りにダメージがありますが、
大切に扱います。】
CAF (家族手当基金)
シングルマザーなど、
生活困窮家庭の子ども達に、
様々な形での資金援助を提供しています。
新学年の9月には、
文具、カバン、衣類、、、の購入費用としての、
準備金を支給。
毎月、定額の経済支援。
新学期毎に課外活動(スポーツスクール、
絵画教室、
音楽レッスン、、、)で、
使用できるクーポン券の配布。
住居費の一部補助。
フランスの子育て支援は、
多岐にわたり、
申請や給付が迅速に行われます。
日々成長する子ども達には、
可能な限りの早急で、
的確なサポートが必要です。
子どもを社会の宝として認識、
子どもが出来るだけ快適な環境で、
生活できる事を主軸に、
子どもが学ぶ権利を尊重する、
フランスの各種制度、
そして国民の理解と協力が、
少子化の回避に多大な貢献をしていると、
実感しています。
1月下旬の週末、
パリのスポーツショップは、
2月の冬休み(通称スキーバカンス)に向けて、
ウインタースポーツのコーナーが、
子ども達で賑わっています。
両親や祖父母と雪山に出かける子、
Colonie de Vacances (コロニー・ド・ヴァカンス)と呼ばれる、
スキー合宿に参加して、
仲間達と過ごす児童、生徒。
冬の暗い曇り空の中を通学する、
子ども達の表情が、
心なしか足取り軽く楽しそうです。

【Université Paris 1 Panthéon-Sorbonne
(パリ第1 パンテオン-ソルボンヌ大学)】
フランスは「子どもは国の未来を担う存在として、
大切な社会の宝」との理念のもと、
手厚く合理的で幅広い教育支援の制度が、
確立しています。
幼稚園から大学まで公立校の授業料は無償です。
高校卒業後、
エリート養成コース Grandes Écoles
(グランゼコール・高等教育機関)入学を目指す、
2年間の Classes Préparatoires
(通称プレパ・準備学級)も含まれます。
日本は2024年に、
東京大学など首都圏を中心とした、
国立大学の授業料値上げが決定、
2025年から実施。
将来に大きな可能性を持つ、
学びたい子ども達が、
家庭の収入状況により、
当たり前の権利を失っている、
現状が緩和されるのではなく、
更なる値上げで就学の機会から、
遠ざかってしまうのではと憂慮しています。

【Université Paris-Cité
(パリ-シテ大学)】

【Lycée Louis-Le-Grand
(ルイ-ル-グラン高校)】
フランスの奨学金は給付型(返済不要)
日本の友人から聞いた、
テレビ放映ドキュメンタリーの内容です。
大学を奨学金で卒業後、
就職をした20代後半の若者へのインタビュー。
「仕事も落ち着き、
日常の生活も安定してきたので、
結婚を考えることもあるが、
奨学金の返済にはまだ時間を要するので、
交際相手には結婚の意思表示ができない。」
奨学金返済のために、
若者の結婚や出産が、
先延ばしになってしまうことはとても残念です。
国際的視点から見ても、
早急な改革が必要かと思います。
パリ市内公立校の給食費は、
保護者の収入により約10段階の支払いが、
設定されています。
教科書は公立、私立共に、
学校からの貸し出しです。
新学年になると、
使い回された教科書に、
ビニールカバーを取り付け1年間使います。
学年末には学校に返却します。
給食費の細かい支払い設定、
教科書の使い回し等は、
国の教育費負担の軽減に役立つ、
効率の良い制度だと思います。

【数年、使い回しの教科書。
本の角や周りにダメージがありますが、
大切に扱います。】
CAF (家族手当基金)
シングルマザーなど、
生活困窮家庭の子ども達に、
様々な形での資金援助を提供しています。
新学年の9月には、
文具、カバン、衣類、、、の購入費用としての、
準備金を支給。
毎月、定額の経済支援。
新学期毎に課外活動(スポーツスクール、
絵画教室、
音楽レッスン、、、)で、
使用できるクーポン券の配布。
住居費の一部補助。
フランスの子育て支援は、
多岐にわたり、
申請や給付が迅速に行われます。
日々成長する子ども達には、
可能な限りの早急で、
的確なサポートが必要です。
子どもを社会の宝として認識、
子どもが出来るだけ快適な環境で、
生活できる事を主軸に、
子どもが学ぶ権利を尊重する、
フランスの各種制度、
そして国民の理解と協力が、
少子化の回避に多大な貢献をしていると、
実感しています。
1月下旬の週末、
パリのスポーツショップは、
2月の冬休み(通称スキーバカンス)に向けて、
ウインタースポーツのコーナーが、
子ども達で賑わっています。
両親や祖父母と雪山に出かける子、
Colonie de Vacances (コロニー・ド・ヴァカンス)と呼ばれる、
スキー合宿に参加して、
仲間達と過ごす児童、生徒。
冬の暗い曇り空の中を通学する、
子ども達の表情が、
心なしか足取り軽く楽しそうです。

ジョフロワ 江美
1963年広島県生まれ。
神戸松蔭女子学院大学卒業。
1995年からパリ在住。
日本在住時は雑誌『CLASSY』編集部勤務。
渡仏後は雑誌『25ans』の
パリ現地コーディネーター、
ライターを担当。
在仏日本人会「絵本の読み聞かせ」、
生活困窮者を支援するフードバンクなどの
各種ボランティア活動に従事中。