残間 最後にこれからの事をお聞きしたいんですが、
やはり「国家基本問題研究所」が中心になるんでしょうか。



櫻井 そうですね、"国基研"を立ち上げて、
ひとまず10年はここに集中しようと思っていますので。



残間 いま3年目ですか?



櫻井 ええ。この組織をしっかりと
大きくしていきたいと思っているんですが、
本当にゼロからのスタートでしたので、基本財産も少ないし、
活動の内容も、まだ私が思っている何十分の一です。
私はこれを何とか育て上げて、
次の世代の日本人への置き土産にできればと思っています。
それからジャーナリストとしての言論活動ですね。
この2つを柱に、このまま
走り続けることが出来ればいいなと思っています。



残間 これは私からの希望なんですが、
自伝『何があっても大丈夫』の最後で、
「私の恋や愛について書くのは、その時が来るまで待とう」と
書いてありましたね。



櫻井 (笑)





残間

「特に若い女性はそこに関心があるんじゃないかと思うけど、
今はやめておく」とのことでした。
でも若い女性だけでなく、ここは皆さん興味があると思うんですよ。
櫻井さんのように、公的なところや
公的につながる領域をお持ちになっていて、
一方で"私"という空間でも生活を楽しんでいる。
そこに恋や愛が、どういう形で織りなされているのかというのは、
是非書いて欲しいですね。



櫻井 残間さんみたいな、素敵な恋があればいいんですけどね(笑)。



残間 恋や愛が、櫻井さんのジャーナリストとしての活動に
直接的に影響を与えている、というわけではないかもしれません。
でも櫻井さんを理解する上でというか、
理解なんかされたくないかもしれませんが(笑)、
私は櫻井さんの個性というか
パーソナリティを構成しているもののひとつとして、
たいへん興味があります。

これは単に野次馬的な願望というより、
あの本を読んで本当に感じ入ったんですが、
自分や家族のことを書いていながら、
一歩引いた客観的な視点で見つめていますよね。
だから時々、物語を読んでいるような錯覚さえ覚えたんです。
あの手法で書けば、恋や愛の話も、
きっと面白い本になると思うんですけど。



櫻井 (笑)貴重なアドバイスとして、心に留めておきます。



残間 今日はお忙しいところをありがとうございました。



櫻井 こちらこそありがとうございました。






(終わり/2010年1月)