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新春特別インタビュー 栗原はるみさんのお宅に、遊びに行ってきました。
第1回
第2回
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第4回
第5回
最終回
 
第3回
「得意な料理ほどレシピを作るのが難しい」
残間 栗原さんって、何かひとつの素材や料理に凝ったりします?
我々凡人は急に豚肉に凝ったり、
ローストビーフに凝ったりしますが。

栗原 しますよ。
好きなものはとことん食べ続けますし、作り続けます。
「黒酢酢豚」とか作り続けましたね。
大好きなんですけど上手くできなくて。

残間 何日も作り続けるんですか?

栗原 ええ、もう何度も何度も作ります。

結局、家庭料理といっても、
私の仕事はレシピ(素材や調味料等の分量)を
出さなきゃいけないじゃないですか。
家庭の主婦なら、美味しくできれば、それでいいんですけど。
それでレシピって後からは足せないんですよ。
他の材料とかのバランスで、一回しか試せない。

写真:栗原はるみ 残間里江子

残間 なるほど。ひとつの工程で違うと思ったら、
もう一回最初からやらないといけないんだ。

栗原 そう。もう理科の実験室みたいです。
例えば醤油を大さじ1なのか1・1/2なのかで迷っても、
一回入れたら終わりなんですよ。
両方作ってもし両方美味しかったら、
醤油は「大さじ1から1・1/2」でいいんですが、
もし1・1/2の方が美味しかったら
1の方は消さないといけない。

そういう事を、ひとつの料理の中で何度も何度もやります。
もう気が狂うくらい、
その料理が嫌いになるくらいやりますね。
分量だけでなく砂糖なのか、味醂なのかとかね。
悩むところはいっぱいあります。

残間 家庭料理をレシピにする陰には、
限りなくプロの作業がいるわけですね。
特に料理初心者は、
分量はきっちり出してあげないとわからないでしょうし。

栗原 ええ。
本を見て作ってくれるのはベテランだけじゃないので、
料理初心者を念頭において作るようにしています。

だから得意な料理ほど、
レシピがなかなかできないんです。
得意な料理って、ジャーッって、
何気に作ってるじゃないですか。
それを数字にするのはとても難しいです。


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