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新春特別インタビュー 栗原はるみさんのお宅に、遊びに行ってきました。
第1回
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第4回
第5回
最終回
 
第2回
「私なら、その器は使わないな」
残間 料理はもう若い頃から作っていた感じですか?

栗原 そうですね。娘時代から結構やってました。
大学時代は兄と同居してたんですが、
かなり自炊してましたよ。
トンカツ揚げたりポテトサラダ作ったり、
まあ、普通の奥さんが作るものは一通りできましたね。
実家も店屋物や外食をほとんどしませんでしたし、
ごく普通に作るようになりました。


写真:栗原はるみ

残間 仕事で地方も多いと思いますが、
今も東京にいる時は家族に晩ご飯とか作ってるんですよね。

栗原 ええ、作りますね。

残間 仕事で途方もない量の料理を作ってると思いますが、
さらに家で作ってると、嫌になったりしません?

栗原 それはないですね。体調でも悪ければ別ですけど。

残間 なんでこんなことを言うかというと、
主婦の方でいるんですよ。
子どもがいるうちは何とか頑張ったけど、
いなくなったら、もうイヤと言う人。
時にはキッチンにも入りたくなくなるんですって。

栗原 私がよく主婦の方に言うのが、
一回の料理で一回の食事の準備だけをしてちゃダメですよ、
ということです。

つまり晩ご飯の仕度に、メインを作って、煮物を作って、
サラダ、お味噌汁と作ったとしますよね。
でも、それだけだと、
晩ご飯を食べてしまえば全部なくなっちゃいますし、
次の食事はまた一からやらなきゃいけないですよね。

たとえばメインがエビフライだとします。
だったら衣の材料は同じなんですから、
エビフライだけじゃなくて、
魚も肉もフライの下ごしらえをして冷凍しておくんですよ。
すると次回以降の食事の仕度がとても楽ですよね。
急な来客も平気。
そんな風に次から次へと考えながら
料理をしていく習慣をつけると、かなり楽になる
と思いますけど。

エビフライだったらこんなやり方もありますね。
立派なエビが手に入ったらいいんですけど、
小さなエビだと、身の上の方は
ふっくらしていていいんですが、
尻尾に近い方は固くて美味しくないじゃないですか。

だからフライにするのは、上半分だけにして
小さなフライにするか、
卵と小麦粉を練ってそれを三つくらいつなげて揚げるんです。
これだと美味しいです。
それで残った方は身を叩いて冷凍保存して、
後でそれに鶏ひき肉、玉ねぎ、シャンツァイを加えて、
ナンプラーで味つけして、
ベトナム風の春巻きにしたりします。

そういうふうに次のために作ったものが、
冷凍庫にあると思うだけで楽しくなります。
あれをハンバーグにしようとか、つくねにしようとか。
セロリを入れて歯触りをよくしようとか、
サーモンと一緒に叩いちゃおうとか、
いろいろ思いつきますし。

残間 なるほどねえ。
私、つくづく思うんですが、
料理って仕事と同じで段取りですよね。

栗原 そう、段取り、段取り!

写真:栗原はるみ 残間里江子

残間 材料探しにしても、
そういえばスーパーであれが安売りしていたなとか、
まずマーケティングリサーチがあって、
それで家にはコンロがいくつあって、
鍋や器がこんなのがあると自分の陣容を考慮した上で、
下ごしらえがあったり、いろんなことをしますよね。
温かいもの温かく、冷たいものは冷たく出すには
どの順番に火を通すとか、いろんな段取りがあります。

世の中の仕事とまったく同じですよ。
だから料理の段取りが悪い人は、仕事の段取りもダメですよ。
すぐキッチンがとっちらかっちゃう人はダメ。

栗原 いやあ………、じゃあ私が仕事ができるかというと、
そこは別なんですけど(笑)、確かに料理に段取りは必要です。



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