3/27(土)オヤジ全開の夜。

icon_zamma.jpg3月27日(土)24時08分

無事、熱海の病院を退院して、
夕方からは私の会社に、
「どよう楽市」のプロデューサーとディレクターが来て、
来週から4年目に入る番組を、
どのように推進すべきかのミーティングが開かれた。
(今日は高校野球中継があり、番組はお休みだった)

既にNHKには、
「ラジオ深夜便」という、
中高年向けの名番組があるが、
「どよう楽市」は、
これまで未開発だった、
その下の層である、
団塊世代のリスナーを獲得したいという、
大命題が課せられていたのだが、
それはなんとかこの3年で達成しつつあるので、
この上は、その層を広げつつ、
さらに強固なコミュニティにしたいということで、
コンセプト確認やコーナータイトルの見直しなどを行った。

私は、
万事に飽きやすい性格で、
特にうまく運んでいることには、
刺激を感じなくなるという癖(へき)を持っているのだが、
「どよう楽市」だけは、
少しも飽きることなく、
毎回新鮮な気持ちで放送に臨んでいる。

これは先ず以て、
番組スタッフが真面目で優秀だというのが大きいと思う。
今日だってわざわざ集まってミーティングなどしなくても、
来週からの番組は滞りなく再スタートを切れるのだが、
それでも年度の終わりに際して、
これまでの反省と、
これからの方向性を確認しておこうという実直さが、
私に一定の緊張感を授けてくれているのだと思う。

もう一つは、
相手役のアナウンサーが、
お互いにようやく慣れてきたなという頃になると、
交代するというのも、
淋しくはあるのだが、
馴れ合いを防ぎ、
刺激を与えてくれているのだと思う。

初代の上田さんは機敏で賢く、
年下なのにとても頼りがいがあったし、
大沼さんは大らかで、
何でもふんわり受け止めてくれつつ、
随所で地頭の良さを発揮してくれたし、
さすがNHKは人材の宝庫だと思わせられた。
来週からは宮本愛子さんに代わるのだが、
果たして今度は二人でどんなカラーを紡ぎ出すのか、
今はまだ見当もつかないのだが、
それはそれでとてもワクワクしている。

NHKの打ち合わせが終わって、
休日出勤をしてくれたナカヤマを誘って、
二人で夜の町に繰り出した。
(.........と言うほど大袈裟ではないのだが)

行きつけの焼鳥屋さんで一杯やりながら、
病院から解放された喜びに浸りつつ、
世間話でもするつもりでいたのだが、
先ほどの「楽市ミーティング」の雰囲気が尾を引いていて、
NHK的律義さが乗り移ったかような、
真面目な話になってしまった。

新しい仕事の開発、若い人たちの登用の仕方、
仕事の振り分けと仕分け、オフィス環境の整備、
そして、私たちがいつまでどのように関わっていくのか.........等々。
来週から新年度を迎えるにあたって、
我が社をどう運営していくかを討議した。

いつもなら、
桜が開花するこの時期のナカヤマは、
「私の人生、これでいいのかしら。
この夫、この息子、この生活でいいのかしら」と、
桜の花の一年に自分の一年を重ねて、
反省したり、新たな可能性を探したりするのだが、
今年は自分自身への言及が一切ないのはどうしたことだろう。

ナカヤマは呟く。(丁度140字くらい)
「もう自分がどうの、という時期ではないのよ。
もはや素敵な男性との出逢いもないし、
人生が激変するような華麗なドラマもなさそうだもの。
桜を見ても、来年桜が咲くまでにこうしていようとか、
ああしていたいとかの夢はなくなったわね。
哀しいかな、せいぜい来年の桜まで元気でいよう、
と思うくらいしかなくなったのよね」

そうだ、去年までは、
「これでいいのかしら」の後に、
必ず言っていたのが、
「来年までには夫と別れてやる」とか、
「捨ててやる」だったのが、
今年は一言も言わないではないか。

「うん、もうそんな気も起きないのよ。
あれはまだ夫婦がより良き関係性を見出したくて、
闘っていたからなのよ。
今や、定着液につかった仲になってしまっている感じだから、
別れるだの捨てるだのという激しい気持ちもないのよ。
桜が咲こうが、散ろうが、揺るぎない人生。
こういうのを幸福って言うのかもしれないわね。
.........でも、あたただって、人のこと言えないんじゃない?
ここ何年、恋のかけらもない生活だものね。
昔は恋愛至上主義だったのに、
桜をみても、紅葉をみても、心が動かないじゃないの」

言われてみれば、たしかに.........。

「そんなことより、仕事のことだけど、
ここらでclub willbeをもう一度起爆させておかないと、
マンネリに陥るんじゃないかしら?
それでね、今、こんな話が来ているのよ.........。
.........ねぇ、いい話だと思わない?」
ナカヤマは焼き鳥の竹串を振りかざしながら、
「呟き」を打ち捨てて、力説するのだった。

五分咲きの桜の下、
私たちはオヤジ全開で話し続けたのであった。

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コメント(1)

昨日は楽市がなく、土曜の私の体内時計がズレズレと、寂しく感じてましたよ〜
それ程確実に楽市は、リスナーに浸透していると思います。目まぐるしい世の中で、ど〜んと存在感を持つ番組は、大切ですね。その為には残間さんありですよ〜

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プロフィール

残間 里江子【プロデューサー】

1950年仙台市生まれ。アナウンサー、編集者などを経て、企画制作会社を設立。 プロデューサーとして出版、映像、文化イベントなどを多数手がける。著書多数。