1/15(金)65歳以上の再婚男が急増中!

icon_zamma.jpg1月15日(金)25時13分

午後4時半、
ホテルオークラでの講演が終わり、
オフィスに帰るべくタクシーに乗った。

人懐っこそうな運転手さんに、
「今日はあったかいですね」と言ったら、
「何言ってるんですか。今日は寒いですよ、お客さん」と、
呆れられた。
90分話をした直後なので、
私だけが暑かっただけらしい。
そう言えば、今朝なこの冬初めての冬日。
マイナス0.2度だと言ってたっけ。

「お客さん、俺の実家は北海道なんですけどね、
すっかり東京の気候に身体が慣れちゃいましてね。
今日でも充分、寒いっすよ。
その北海道に、明日から遅い正月休みをとって帰るんですよ。
娘と息子と3人で行くんです。

北海道には息子の嫁と孫が住んでいましてねぇ。
いえ、息子は東京で働いてるんで、別居です。
夫婦仲が悪いわけじゃないんですよ。
ほら、お客さん、家って誰も住んでいないと痛むっていうでしょ。
だから嫁と孫、女二人で住んでいるんですよ。

奥さん?俺の?
.........いますよ。
でも、俺、娘と息子の母親とは離婚してるんですよ。
いや、いや、お客さん、
俺が悪いことしたわけじゃないっすよ。
いろいろあったんですから.........。

昔の嫁さんは娘と息子と3人で暮らしてるんですよ。
今俺と一緒にいるのは2番目の嫁さんです。
ちょっと若いんでね。
息子と娘があまりいい顔しないんで、
北海道にも連れて行けないんです。

お客さん、俺、いくつだと思います?
えっ?58、9?
冗談言っちゃ困りますよ。俺。65歳ですよ。
嫁さん、いくつだと思います?
いゃぁ、今の嫁さんですけどね。
若いんですよ。36歳、中国人です。
娘は35歳ですからね。
1歳しか違わないんです。
娘も化粧品会社に務めていて、独身です。
給料がいいから、結婚なんかしないでいい、
今のほうが自由でいいって言うんですよ。

嫁さんも再婚なんですけど、
中国では大分苦労したらしいです。
でも、お客さん、俺、何も聞かないんですよ。
お互い、この年になれば、聞かれたくないことはありますからね。
入籍?もちろんしてますよ。
結婚式だってちゃんとやりましたよ。
写真も、持っていますよ。(今にも出しそうに)
中国には母親がいるらしいけど、
それ以外は俺からは何も聞かないんです。

今度の北海道行きは、
実家を娘と息子の名義にするためなんですよ。
二人が俺に北海道の家の権利を放棄してくれと言うんですよ。
その手続きのために行くんっすよ。
俺の年が年ですからね、
後に残る若い嫁さんには渡したくないみたいなんですよ。
二人とも昔の嫁さんの行く末が心配だって思っているんでしょうね。
何しろ、二人にとっては生みの母親ですからね。
でも、お客さん、俺、絶対に悪さして、
別れたんじゃないっすからね。

俺、まだまだ元気だから、
これから頑張って働けば、
家は残せないかも知れないけど、
今の嫁さんと二人、
食べて行くくらいは何とかなると思ってるんですけど、
だけど、お客さん、
凄い不景気ですよね。
毎月1 0万は売り上げが減っていますよ。
民主党になったから、
何か変わるかなと思って見てるんだけど、
このままズルズル行くんですかねぇ、お客さん」

去年リリースした吉田拓郎のアルバムに、
「真夜中のタクシー」という歌があるのだが、
話の間に絶妙なタイミングで、
「お客さん」と呼びかけるあたり、
時間帯は違うが、
あの歌にそっくりのシチュエーションだった。

「とにかく、人のせいにしないで、
一人一人が精一杯頑張るしかないっすよね、お客さん」
サバサバした口調で運転手さんがこう言った時、
丁度オフィスの前に到着した。

お釣りを貰う時、
初めて真正面から姿を見たら、
顔は菅原文太、
体つきは田村正和みたいな人だった。(イケメンsenior)

目下この国では65歳以上の人たちの再婚が増えており、
昨年の統計では、男が4111人、女は1728人が再婚して、
過去最高を記録したのだという。(女が少ないよね)
この先、団塊世代が65歳人口に突入すれ頃には、
再婚率はますます上昇するだろうと予測されている。

(でも、団塊世代は、
相手の過去を根掘り葉掘り聞きたがるから、
結婚まで漕ぎ着けるのは難しいかも.........)

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コメント(1)

女優の高橋恵子さんがテレビで言ってました。
<ある時夫が「ビールは自分で注ぎたい」といってきた。
私としては「良かれ」と思ってしていたことが、実はそうではなかった事を何年も経ってから知らされた。そうならば、もっと早く言って下さればよかったのに>と。
それからビールは注がないようにしているとのこと。
同じようなシーンを、映画「家族ゲーム」の「目玉焼き」に見た記憶がある。
妻の「言って下されば良いのに」と、
言えずに何年もずっと黙っている夫。
この「ビール」や「目玉焼き」、
どこの家庭にもありそでなさそで???
こんなところに女性の再婚数が少ない理由がありそうだとオイラは思った。

「いろいろあったんですから・・・」
妙に気になるフレーズです。
何があったんだろう?
拓郎(みゆき)の「永遠の嘘をついてくれ」が耳をかすめて流れていった・・・

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1月24日(火)

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裏面。



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プロフィール

残間 里江子【プロデューサー】

1950年仙台市生まれ。アナウンサー、編集者などを経て、企画制作会社を設立。 プロデューサーとして出版、映像、文化イベントなどを多数手がける。著書多数。