11/27(金)70年代の「小劇場運動」を思い出した。

icon_zamma.jpg11月27日(金)25時23分

今夜は「どよう楽市」で、
中継レポーターをしている「江戸むらさき」の2人が、
「ダルマ」という芝居に出るというので、
大沼アナと連れ立って青山円形劇場に行った。

内容は、
「人を殺してしか生き抜いてこられなかった若者(ダルマ)が、
傷つき流れて行った先に見たものは、
樹海の中で肩を寄せ合って生きている共同体、
非血縁型の拡大家族たちの住む村だった」というもの。

テーマは超現実のようでもあるし、
前衛の匂いもしないではないが、
「家族」という存在を、
「殺伐とした世の理想郷」と捉えているあたりが、
新しいようで古く、しかし一方でとてもリアルで、
「友愛」を標榜する政党が政権をとるこの時代においては、
改めての「新しい境地」と言えるかも知れない。

アングラと新劇の間を揺れている感じは、
抽象のようでもあるが、
具象を切り捨ててもおらず、
70年代に「小劇場運動」が盛んだった頃の匂いを留めていて、
私には懐かしかった。

劇団TEAM-ODACの5周年記念公演となっているのだが、
江戸むらさきの2人以外、役者陣に知る人はいなかった。
磯ちゃんも野村クンも、
それぞれの持ち味がよく出ていて(お世辞抜きで)
2人の登場シーンは安心して観ることが出来た。

この劇場は文字通り、
円形ステージを囲んで客席がしつらえてあり、
ステージと客席の距離が相当に近いのと、
出と入りの演出が難しく、
(どこからでも出られるし、どこからでも退けるのである)
感情移入がしにくい空間なのだが、
逆にそこが演出家の腕の見せ所ともなっている。

ここをしばしば使うシスカンパニーは、
出と入りを混線させることで、
時空を転換させるなど、
いつも実験的な試みをするが、
今日の芝居は場面転換を「暗転」に依っていて、
多用することで劇的効果を狙ったのかもしれないが、
何かというと「暗転」だったので、
「転換」を越えて、
しばしば気持ちが「断絶」されてしまった。

.........とは言え、
随所に、まだ熟し切っていないが故の初々しさが感じられ、
私も私自身を久々新鮮な気分に戻すことが出来た。

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プロフィール

残間 里江子【プロデューサー】

1950年仙台市生まれ。アナウンサー、編集者などを経て、企画制作会社を設立。 プロデューサーとして出版、映像、文化イベントなどを多数手がける。著書多数。