10/11(日)旅の空の下、いつになく穏やかな私。

icon_zamma.jpg10月11日(日)24時45分

大阪に来ている。
サンケイホールブリーゼで上演中の、
「わが町」(織田作之助原作)に、
我がキャンディッドファミリーの、
萬田久子ちゃんが出ているので、
ナカヤマと二人で観に来たのである。

その昔、森繁久彌さんが演じた車夫・佐渡島他吉の役は、
赤井英和さんが演じており、
萬田さんは、
生一本で不器用なやもめの他吉を気遣い、
なにかと面倒をみている粋な三味線弾き・おとらの役だ。
二人が暮らす「河童小路」(がたろこじ)を舞台にした、
織田作之助が得意とする浪速の人情もので、
二人とも大阪出身だけに、
切れのいい大阪弁が飛び交う、
楽しい芝居だった。

思えば、
「club willbe」をスタートさせてからというもの、
講演やシンポジウム、あるいはクライアント訪問のように、
私自身が直接関わっている仕事での出張はあっても、
今回のような出張旅行はなかったので、
何となく心が弾み、新幹線に乗りこむやいなや、
ナカヤマに「ビールでも買ってこない?」と言ったところ、
ナカヤマから「えっ,陣中見舞いも仕事のうちですよ」と、
たしなめられてしまった。

が、しかし、
根が(アルコール)嫌いではないナカヤマは、
ほどなくニコニコ顔でビールとおつまみを買って来て、
しばしささやかな車内小宴を始めたのだった。

とはいえ、
いつもと同じように、
今日も移動中に「やらなければならないこと」は決まっていて、
今週インタビューをすることになっている、
「東大のヨンさま」(上野千鶴子さん命名)こと、
姜尚中さんの資料(主に著作)読みをした。

姜さんの資料が興味深いものばかりだったことも大きいが、
私の気持ちがゆったり穏やかな「旅モード」だったせいで、
少しも義務的な感じがなく、
何となく浮き浮きした気分なのだった。

夜は萬田さんと、
萬田さんの現場スタッフと食事をしたのだが、
私の「穏やか・旅モード」は続いており、
いつもなら目くじらを立てて、
足を蹴飛ばして合図をする、
ナカヤマの「大口食い」(彼女は美味しいものを前にすると、
子どものように屈託なく大口を開けて食べるのである)
にも寛容で、とがめ立てをしない私なのだった。

さて,明日は京都に行って、
平等院鳳凰堂を視察する予定だ。

以前この欄にも書いたが、
宇治の平等院は、willbeのサポーティングメンバーの、
ランドスケープアーキテクト・宮城俊作さんのご実家でもあるのだが、
ここをwillbeのメンバーになら、
トークショーでもコンサートでもお茶会でも、
何にでも使っていいと言って下さっているので、
下見を兼ねて視察をしようと思っているのである。
私は,以前にも宮城さんの案内で訪れているのだが、
ナカヤマは中学校の修学旅行以来だという。

さて、あの荘厳な風景の中で,
ナカヤマが何を言うか、
今から楽しみだ。

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プロフィール

残間 里江子【プロデューサー】

1950年仙台市生まれ。アナウンサー、編集者などを経て、企画制作会社を設立。 プロデューサーとして出版、映像、文化イベントなどを多数手がける。著書多数。