8/4(火)「普通」の日常。

icon_zamma.jpg8月4日(火)24時28分

しつこい「背中痛」の原因を追求するために、
病院に行って、MRIを撮った。
今週はスタッフも健康診断を受けているので、
誰かが必ず病院に出かけている。
吹けば飛ぶよなささやかな会社なのだが、
私が「健診好き」ということと、
「小さくても会社は会社、やるべきことはやらなければいけない」
と言う、総務担当役員のナカヤマの主張で、
年に一度全社員に健診を受けて貰っているのだ。

病院の帰りに青山通りを歩いた。
夕方近いとは言え、
まだ暑さは残っていたが、
運動嫌いの私が、
珍しく自分から「歩きたい」と思ったのである。

昔「バイオリズム」という言葉が流行ったことがあるが、
今日はその「バイオリズムがよくない」のか、
やることなすこと、
少しずつズレているような気がするので、
思考と行動の焦点を合わせるためには、
身体を動かして、
心身のリズムを変えるしかないような気がしたのである。

言い過ぎたこと、
もう少し言い方を変えればよかったこと、
逆にもっとはっきり言えばよかったこと等々、
歩きながら、胸の底が小さく疼く。

歩く速度で周りを見回すと、
いつもなら素早く流れるだけの風景が目の奥に留まり、
そこに、記憶の中にある物語が重なって、
今、何をすればいいのか、
歩むべき軸線が見えてくるような気がする。

ビルの谷間のウッドデッキのベンチに座ると、
夕暮れ間近な空に薄紅の雲が流れて行くのが見えた。
「そう言えば、昔もああいうことがあったなぁ」
「こういうこともあったっけ」
いつものスピード感では思い出せない、
過去の断片が蘇り、
お蔭で、脳や胸につまっていたものが、
幾分「ろ過」されたような気がする。

今日は相手の都合で夜の会食が急にキャンセルになったため、
今月唯一会食がない夜なので、
20時までオフィスで仕事をした。
こんな夜、気を許した友人と一杯飲んだりすると、
ようやく退治した「愚痴虫」が胸底から這い出して来そうなので、
早々に帰宅した。

先日の新潟・農業体験ツアーで「分けとくやま」の、
野崎料理長に教わったトマトと生姜のサラダを作り、
(本当はもう少し細かく切ってご飯にかけるのだが、
今夜はサラダサイズにした。)
鯵の干物を焼いた。
これがメインディシュだと少し侘びしいので、
沖縄のにがりと北海道の大豆で作ったという、
豆腐をステーキ(?)にし、
常備菜の自家製ぬか漬け(胡瓜・人参・大根)やイカの塩辛で、
ウイスキーの水割りを楽しんだ。

息子がいなくなったら、
せいせいと映画やDVDを観るぞと思って、
テレビまで買い替えたのに、
時間がなくて、なかなか実現していなかったのだが、
今夜は、昨年の今ごろ放映された、
NHK広島放送局制作の「帽子」と、
最近私の「DVDコレクション」に仲間入りした、
「マンマ ミーア!」を観た。

「帽子」は緒方拳さんが主演した作品で、
過日の「放送文化基金賞」を受賞した際にも観たのだが、
原爆記念日を前に、今夕の新聞紙上で、
この番組のことが話題になっていたので、
もう一度じっくり見直して観ようと思ったのである。
何度観ても色褪せない田中裕子の演技を味わいながら、
私も「怖いもの知らずの、若かりし頃」を思い出していた。
(私は、彼女の初の主演映画「ザ・レイプ」のプロデューサーだった)

一杯でやめようと思っていた水割りが、
「マンマ ミーア!」を観る頃には二杯目になり、
おつまみもチーズ(ミモレット&カマンベール)に変わった。

今日午後注文していた「マンマ ミーア!」の楽譜が届いたので、
譜面と照合しながら観直すと、
これまで3回も観たのに、
気がつかなかったことが沢山あった。

歩くスピードで周りを見回し、
大事なことかも知れないと思ったら、
それを何度も繰り返し見る。
普通の日常の大切さを思い知った「至福の夜」だった。

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コメント(2)

クミコさんは、残間さんのブログで知って、気になっていた頃、偶然、NHKの歌謡番組に登場した後姿(大きく背中の開いた白いドレスの)に一発で魅せられました。
やはり、後姿ひとつにも、その人の際立った人格が反映していることを、その後の歌唱で証明出来ました。
早速、ベスト盤を買いました。その後、友人からエディットピアフの曲集をもらい、こちらも愛聴しています。

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プロフィール

残間 里江子【プロデューサー】

1950年仙台市生まれ。アナウンサー、編集者などを経て、企画制作会社を設立。 プロデューサーとして出版、映像、文化イベントなどを多数手がける。著書多数。