7月31日(金)23時55分
今日はコピーライターの岩崎俊一さんの出版記念会が開かれ、
私が(拙いながら)司会を務めた。
岩崎さんとは1980年代の終わり頃、
京都ブライトンホテルの開業広告を一緒に創った時以来のつき合いで、
その後、自主企画イベント「大人から幸せになろう」や、
ミズノ株式会社の「からだをぜんぶ使って生きよう」
そして目下全力で取り組んでいる「club willbe」の、
メインテーマである「人間という肩書きで、生きようと思う」など、
私にとって節目になっている仕事を、
共に創ってくれている強い味方だ。
岩崎さんの初めての著書は、
その名も、
「幸福を見つめるコピー」というもので、
いかにも岩崎さんらしいタイトルだ。
最初、このタイトルを聞いた時は、
ちょっとくすぐったい気もしたのだが、
文字を見つめているうちに、
軸線を失いかけている、
こういう時代だからこそ、
真正面から、照れることなく、
「幸福」を見据えていかなければならないのだと、
確信するようになった。
そういう意味では、このタイトルは、
弱そうでいて強い、やわらかそうでいて堅い、
岩崎さんのコピーそのものだと思う。
この本の中には、
40年間のコピーライター人生の中から選びに選んだ、
コピー200編と、
そのコピーの土壌になった、岩崎さんの折々の体験を綴った、
20編のエッセイから成っている。
コピーを通して透けて見える時代性に、
岩崎さんの心象風景が重なって、
懐かしくも、美しい光景が広がる本だと思う。
私も帯に、
「岩崎さんは『コピーは作るものではなく、みつけるものだ』
と言うが、人の幸福もよく似ている。
この本を読むと、
真の幸福は欲望の闇や不幸の淵を通り抜けた大人にしか、
見つけることが出来ない深い境地なのだと気づかされる。
鬼の目にも涙。
不覚にも何度も泣いてしまった」
という拙文を載せさせていただいているのだが、
54歳で逝ったお母さんを書いた「母の引力」というエッセイは、
岩崎さんの幸福の源泉に触れたような気がして、
読む度に涙が出る頁だ。
出版記念会には、
広告代理店の人たち、
デザイナーやクリエーティブディレクターなどのクリエーター仲間、
そしてこれこそが岩崎さんらしいと思うのだが、
本来はライバルという関係になるはずのコピーライター仲間も、
口では「岩崎さんだけ、こんなに幸福でいいのだろうか」などと言いながら、
みんなにこやかに参加していた。
CMディレクターの中島信也さんが、
司会席の私のところに来て、
「こんなにみんなが人の話をきちんと聞くパーティーは珍しいよね。
とてもまとまりのいい素敵な会だったね」
と言っていたが
たしかに、ご挨拶をお願いした方が10人もいたというのに、
最後の人の話まで、
会場中がきちんと耳を傾けていたのは、珍しい。
私もそうだが、
時代の気分を創造していると言ってもいい、
先鋭的なクリエーターたちの話の中に、
「次代の言葉」を探していたのではないだろうか。
明日からは8月。
明日は朝10時に「willbeアカデミー」が開講する。
「知の最前線」にある教授陣が司る12講座を通して、
「次代の風」を感じたいと思っている。

































真の幸福は欲望の闇や不幸の淵を通り抜けた大人にしか、
見つけることが出来ない深い境地なのだと気づかされる。
鬼の目にも涙。
不覚にも何度も泣いてしまった
この部分に感動しました。
真の幸福とは?
先の見えないトンネルのよう。
僕も
「真の幸福は欲望の闇や不幸の淵を通り抜けた大人にしか、
見つけることが出来ない深い境地なのだと気づかされる。」のがやっと本当に分かりかけているところです。
8月になりました。
「次代の風」を感じたいですね。