7月18日(土)23時47分
今日の「どよう楽市」は、
いろんな意味で、
後々まで思い出に残ることと思う。
ゲストで来てくれたチェリッシュの二人とも、
元ガロの大野真澄さんとも、
初対面だったのにも関わらず、
いつになく意気投合し、
(私は、こう見えて、結構な人見知りなのである)
一過性の出会いだけでは終わらないような気がする。
当初、私と親しくなるということも考えられなかったが、
それより何より松崎夫妻と大野さんも、
大人の芸能人同士として滞りなく話はするだろうが、
音楽のジャンルから言っても、
キャラクターイメージからしても、
あまり打ち解けないのではないかと思っていた。
ところが、3人もいざ話してみると、
同郷(3人とも愛知県出身)・同世代(松崎さんと大野さんは同い年)
ということもあって、
20年ぶりの邂逅だというのに、
会うやいなや、互いを「ボーカル」「松崎」「悦ちゃん」と呼び合い、
とてもいい感じで、話が広がるのだった。
最近、私もしばしば体験することだが、
昔はどこかでライバル関係だった人と、
年月を経て会ってみると、
昔なら考えられなかったような、
近しい距離感で話をすることが出来たということが、
かなりの頻度で起きるのである。
これが「年をとる」ということなのだと思うが、
それぞれがそれぞれの苦労をくぐり抜けた上で、
今、目の前に存在していることが理解出来るだけに、
自然に相手を思い遣る気持ちが出て来て、
昔より素直に相手を受け入れられるようになっているのだ。。
松崎夫妻と大野さんがライバル関係だったかどうかは分からないが、
デビュー年が同じだったことから考えれば、
お互いを意識はしていたと思う。
当時は気がついていなかったらしいのだが、
双方とも芸能界が何たるかもよくは知らないまま、
愛知から東京に出て来て、
あれよあれよという感じでデビューすることになり、
次々巻き起こる異界の大波に翻弄されながら走っていた当時を、
今、改めて振り返ってみると、
そこにはいくつかの共通点が見出せたのだった。
チェリッシュも大野さんも、
デビューをしたら、
自分たちのオリジナル作品で、
活動が出来るのとばかり思っていたところ、
意に反して、
結果的には、プロの作詞・作曲者の手による作品で、
メガヒットが出たため、
長い間、忸怩たる思いを引きずって来たようなのである。
(大野さんは「学生街の喫茶店」で、
チェリッシュは「てんとう虫のサンバ」で)
それでも歌い継がれる曲があるのとないのとでは、
その後の展開が全く違うということも解っているから、
両者とも今ではヒットした作品に愛着も持っているし、
感謝もしているのだが、
その「こだわり」から脱するには相応の歳月が必要だったらしい。
それにしても、
ビジネスの何たるかも解らないまま、
ひたすら走っていた時代の話をする時の3人は、
青春の甘酸っぱい思い出を語っているみたいで、
本当に楽しそうだった。
芸能界は、特異な才能に導かれて成立している世界で、
挫折しても助けてくれる人やおだててくれる人がいるから、
「素」で苦難と立ち向かう人は少ないだろうと思うかも知れないが、
数字が露骨に出る分だけ欲望が剥き出しになっている世界だから、
人気という光が当たらなくなったら最後、
世間からうち捨てられることがはっきり判るので、
そこで平常心を保ちながら生き抜くのは、
かなりキツイのである。
私と彼らと歩んできた道は少し違うが、
それでも40年もの日々、
同じような風雪に耐えてここまで来た者同士という気がして、
今ここで出会えたことが無邪気に嬉しかった。
「僕ら、職業は芸能人だけど、それ以外のところでは、
親だったり、妻や夫だったり.........普通の人間だからね、
社会人として、やらなければならないことも沢山あるしね」
ごくさりげなく言った松崎さんの言葉に、
松崎さんの「人としての歴史」が感じられ、
一気に距離感が縮まった。
長く生きていれば、
思い通りにならないことは山ほどあったはずで、
そこを自らの力で乗り越えて来た人とは、
人間としてのつき合いが出来ると思う。
3人に恥ずかしくないよう、
私も「人としての経験」を積見重ねていかなければと思った。
.........さて、
ここ数日、この欄で「異動」のことを書いて来たが、
「どよう楽市」でも人事異動があり、
頼りにしていたディレクター2人が異動になった。
早く結婚していれば、息子と言ってもいいほど若い2人だが、
これまたここで終わりそうにもない気がしている。
(そう思うのは私だけかしら)
2人と一緒の放送は今日でおしまいだが、
これからも年齢を超越した「一生もの」のつき合いにしていきたいし、
そうなるよう私も感度を鈍らせないための努力をしなければと思う。
さらに、さらに、
今日は相棒の大沼ひろみさん45歳の誕生日でもあった。
大沼さんと出会って一年半、
仕事仲間なのだが、それ以上の気持ちが生じるのも、
(仲良しの姪を見るような感じ.........)
今ここで出会ったからだと思う。
「年をとる」ということは、
基本的にはあまり楽しいことではないが、
今日は初めて「フーム、そう悪いことでもないかも.........」と思えた。
幸福で、ちょっと淋しい一日だった。

































どよう楽市も夏休みに入り、
しばらく淋しくなります。
様々なゲストを招いての楽市カフェやこの日の特集で、
自分もその場に居合わせているような、
心地良い気分になるのは、
残間さんのお話の引き出し方なのでしょうね。
「子供たちの残せるものは、物でなく経験なんだよね」
松崎さんの言葉に思わず仕事の手を休めて、
メモした私でした。