7/15(水)「背中押し」から「お尻叩き」に方向転換?

icon_zamma.jpg7月15日(水)24時46分

この季節、
企業は先月末の株主総会後の人事異動が実行される時期だし、
役所でも異動が発表になっている。

今週に入ってからだけでも、
文書による報告も含めると公務員の友人・知人たちからは5人、
企業で働く友人・知人たちからは10人近い異動の報せが届いた。

今や公務員の友人・知人のほとんどが年下なのだが、
それでも退職(勧奨に近いのだが)をする人が出始めている。
企業の方は、今はまだ役員をしている同世代の友人・知人もいるのだが、
その中でもさらに上に行く人もいて、
下の世代から「アラ還はしぶといですよね」と言われている。

最近、企業では世代交代が複雑化してきて、
若い社長に60代や70代の役員を補佐役にしている例もあれば、
拡大化する課題に向けて、
子会社に出向していたベテラン社員を本社に呼び戻し、
新しいテクノロジーにも、過去の事例にも対応出来るよう、
経営陣の年齢幅を広げている例も見られる。

今日は、
ほどなく退職する公務員の友人からの再就職相談と、
転勤を受け入れるかどうか迷っていると言う、
友人からの相談電話がかかってきた。

公務員も、いわゆる天下りが出来なくなっているので、
(やり難くなっているので)
他領域への再就職先を探さなければならず、
中で一番の人気が「大学教授」なのである。
昨年もそうだったのだが、この時期から秋にかけて、
来春大学教授に転身したいという男たちからの相談事が多くなり、
結果、何通かの履歴書を預かることになるのである。
しかし、これがかなり難しいのである。

一昔前までは、
公的機関で専門分野を持っているとか、
大企業で実学的能力を磨いた人などは、
比較的簡単に大学側も受け入れたのだが、
大学も少子化の影響で、
経営が厳しくなっているので、
そう簡単に教授職は得られないのである。
とは言え、いい先生を探している大学が、
無きにしもあらずだろうから、少し調べてみようとは思う。

「転勤を拒むかどうか」で悩んでいる若き友人には、
「拒まず行った方がいい」と諭した。
彼も「絶対に行きたくない」わけではないのだが、
このままスンナリ
「はい、解りました」ということに対して、
抵抗があるらしいのである。
転勤先も、いずれ彼のキャリアにとっては、
プラスになるようなところなのだが、
賢い彼には、それが「一見回り道に見えて、結局は王道になる」と、
見抜けるのだろう。潔くないと思うらしいのである。
(これが「限界集落」みたいなところなら、
喜んで行く「斜め45度型人間」なのである)

組織の中には、大別すると、
素直に真っすぐ、道の真ん中を無駄なく歩きたいというタイプと、
横道、裏道など、あまり人が通らない道や、
砂塵舞う悪路を好んで歩くタイプがいるものだが、
彼は間違いなく後者なのである。

とても有能な人なので、
砂埃にまみれても目立ってしまうのだが、
まだ30歳そこそこなので、
王道に甘んじるのがイヤなのだろう。
気持ちは解るが、
政治は言うに及ばず、
さまざまな場面がほつれている今のこの国に、
「回り道」など許されないのである。
有能な人ほど、直線コースを全力疾走してくれないと、
間に合わないところまで来ているのである。
照れたり、自分のポリシーに拘っている場合ではないのである。

新しい場面に行けば、
そこにはまた新しい役割が待っていて、
自分でも見たことがない自分を発見出来るかも知れない。
アラ還の私ですら、毎日そう考えているのに、
若い人がグニュグニュしていたのでは、
この国に希望の光がないではないか。

「とにかく、行きなさい。グチャグチャ言わずに行くのよ。
そこで、また斜め人間をやってもいいけど、
あなたなら、どこで何をしても、あなたの味が出せるのだから、
そろそろ王道を行ってもいいんじゃないの。
いつまでも脇道に逸れてばかりいると、
そのうちエネルギーも枯渇して、いい味が出せなくなるわよ。
元気なうちに、動けるだけ動くのよ!」
(フフフ、久しぶりに若人に「お説教」をして、気持ちよかったなぁ)

これまでアラ還を中心に「叱咤激励」をしてきた私だが、
最近「club willbe」のメンバーにも、
30代男女が増えて来ていることでもあるし、
アラ還の背中押しから、
若者のお尻叩きに戦略を転換しょうかしら。

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プロフィール

残間 里江子【プロデューサー】

1950年仙台市生まれ。アナウンサー、編集者などを経て、企画制作会社を設立。 プロデューサーとして出版、映像、文化イベントなどを多数手がける。著書多数。