ゼロ成長時代の日本の家族、若者、そして大人。
山田昌弘さん
第1回
カッパドキアに日本人専業主婦が20人!
残間 山田先生、最近はどんなことに関心がありますか。

山田 興味ですか? そうですね………
今、弟子と一緒に、日本人女性とアジア人男性との国際結婚について調べています。
実はトルコのカッパドキアに、日本人女性が20人嫁いでいるんですよ。

残間 トルコのカッパドキアにですか?

山田 人口1万人もいないくらいの街なんですが、20人以上嫁いでいるようです。
だいたい専業主婦です。

残間 カッパドキアといえば世界遺産ですし、霊的なというかパワースポットとしても有名ですが、やはり、そういうものに魅せられて?

山田 そこはよくわからないんですが、とにかく現地の上流階級の人と結婚してるんですね。
この話を聞いていろいろ調べ始めまして、このあいだも香港に行って、香港の上流階級と結婚している日本人女性にインタビュー調査してきました。
タイ人の弁護士と結婚した女性にも話を聞いています。

残間 カッパドキアがきっかけで。

山田 ええ。つまり、日本人男性と結婚しない、30歳くらいの高学歴の女性が、アジアの上流階級の男性と結びつくパターンができはじめているようなんです。
欧米ではなくアジアに向かう理由は、欧米の上流階級は閉鎖的ですから、なかなか入りにくいというのと、アジアでは日本人女性というのは高嶺の花として価値があるんですね。

残間 日本人女性はトロフィーワイフだと。

山田 アジアの中の白人みたいなイメージがあるのでは。
カッパドキアの場合でも、家庭内では英語で喋っているようです。

残間 最近だと経済発展のせいか、仕事で中国に行っている欧米の男性が、中国人女性と結ばれる事が結構あるそうですね。
日本人男性は嫌われてるみたいですが。

山田 そうなんです。
結婚もグローバル化してるわけですが、その中で日本人男性はグローバルに見て"負け組"で(笑)、日本人女性はグローバルに"勝ち組"なんですよ。
それであらためてアジアに目を向けてみると、アジアの上流階級の男性と結婚している日本人女性が、結構出てきているんですね。

残間 これはどういうことなんでしょう?

山田 日本人男性に飽きたらない日本人女性は海外に向かうわけですが、おそらく欧米人と結婚するより、アジアの金持ちと結婚する方が幸せなんでしょうね。

残間 ライフスタイル的にも近いし、楽なんでしょうか。

山田 ええ、欧米の場合は先進国だと、結婚しても自立を求められますからね。
でも、アジア人と結婚した日本人女性は、かなりの確率で専業主婦になっているんですよ。
自立を求められなくて、しかも相手は金持ち。
職業は医者とか弁護士とか、経営者が多いですね。

残間 メイドさんとかもいるんでしょうね。

山田 トルコはいないみたいですが、東南アジアの方は、いるかたは多いですね。
結局、アジアというのは格差社会ですから、それなりの国なら、金持ちの男性はいっぱいいるんですよ。

残間 すると、ますます日本人男性は困ってしまいますね。
農家の嫁じゃないですけど、男性もアジアの女性に目を向けるしかないのかしら。
でも日本の男性って、日本人と結婚したがるでしょ?

山田 もちろん。でも相手がいない。
格差が大きくなっているので、一部の男性しか女性から選ばれないですね。

残間 それにしても面白い調査ですね。もっと知りたいです。

山田 これからアジア各国を現地調査しまして、9月から日経のビジネスオンラインで、弟子と一緒に連載として発表していく予定です。

(つづく)

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