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鈴木光司さん(作家)

2015.12.15

エルトゥールル号遭難を描く長編小説

『リング』『らせん』などの小説で知られる、作家の鈴木光司さんの新刊タイトルは『ブルーアウト』。1890年・和歌山県で起こった「エルトゥールル号遭難事件」を題材に、現代と過去のドラマがカットバックを駆使しながら、時空を超えて描かれます。

舞台は和歌山県串本町。女性ダイバ―である高畑水輝は、トルコから来た青年・ギュスカンのダイビングを補佐することに。彼の望みは、祖先が遭難事件で亡くした遺品を見つけることでした……。

遭難事故当時、和歌山の人々は自分たちの食べるものにも事欠く状況。そんな中、トルコの人々を手厚く看護したことは、その後のトルコと日本の友好関係に大きく寄与してきました。

125年ものあいだ伝承され、祖先と子孫の、国と国の、そして命と命のつながりを作ってきたエルトゥールル号のエピソードは、自分の思いを次の世代に伝えることの大切さを物語っています。

作中、主人公の祖父はこんな一言を語ります。
「おれが、普段から何を考え、何を望み、何を諦めて人生を送ってきたか、細かなところは、何も知るまい(……)大人の男たちが、次世代の若者たちに何も語ろうとしない。この国の悪しき伝統だよ」

……私達は何を語り、何を受け継ぐのか。2015年の終わりに、じっくりと味わいたい一冊です。

1215suzuki

ブルーアウト
鈴木光司 著/小学館/1,500円(税別)








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