こんにちは。クラブ・ウィルビー事務局のミノヤです。
瀬戸内海に浮かぶアートの島、直島と犬島を訪ねたツアーの模様をお届けします。
ベネッセホールディングスの協力で実現したこのツアーには、北は茨城県、南は福岡県から25名のメンバーが参加しました。私は、東京から高松まで飛行機で行き、高松港からフェリーに乗るルートで直島に向かいました。
このルートの他にも、東京から新幹線で岡山駅まで行き、本州側の宇野港から渡るルートもあります。ちなみにクラブ代表の残間は、今回は岡山経由でツアーに合流しました。
(この旅について書いた残間里江子のブログはコチラ



3月6日(一日目)
南瓜が待つ港へ


羽田空港を発ってから約3時間半後の午前11時20分に直島の玄関口、宮浦港に到着しました。現地集合コースの参加者ともここで合流です。
宮浦港のフェリーターミナルは「海の駅なおしま」です。設計はウィルビーのサポーティングメンバーでもある妹島和世氏と西沢立衛氏の建築ユニット、SANNAによるもので、建築はとても軽やかな印象です。近くには草間彌生氏作の大きな赤い南瓜があり、港のシンボルになっています。


宮浦港の「海の駅」(SANNA設計)


赤い南瓜が私たちを待っていました(草間彌生氏作)


アートの島は、町役場も個性的です(石井和紘氏設計)


銭湯も現代アート! 直島銭湯「I ? 湯」
(大竹伸朗氏作)





わかりやすく楽しいガイドに感激

ベネッセハウスの菊田支配人の出迎えを受けて、一行はベネッセハウスミュージアムへとマイクロバスで向かいます。
ベネッセハウスミュージアムに到着。まずはミュージアムの中にあるレストラン「日本料理 一扇」で昼食です。ちなみにメニューはとても上品な旬彩弁当。私も美味しくいただきました。
昼食後はベネッセミュージアムの作品鑑賞です。
とかく難解だと言われる現代アートですが、このツアーでは、特別に菊田支配人が作品のポイントを制作秘話なども交えて、楽しく、わかりやすく解説してくれます。
アート作品は館内だけでなく、屋外にも島内の広い範囲で点在しています。これらの作品の多くは外から買い付けて持ってきたものではなく、アーティストが直島を訪れ、自ら作品の設置場所を選び、その場所にふさわしいものとして制作したものが中心だということを聞いて驚きました。


ミュージアムレストラン「一扇」でランチ


菊田支配人がわかりやすく作品を説明してくれました


ベネッセアートサイトには各所に屋外作品が展示されています。遠くに小さく見えるのは草間彌生氏作の「南瓜」


こんなアートも(ニキ・ド・サンファール「腰掛」)




アートが町を元気に

ベネッセハウスミュージアムを後にして、一行は「地中美術館」へと向かいます。丘の上に建つこの美術館はその名の通り、建築のほとんどの部分が地中に埋まっており、外観の威容を誇りがちな建築とは一線を画しています。ベネッセハウス、地中美術館とも設計は安藤忠雄氏です。
この美術館にはクロード・モネ、ウォルター・デ・マリア、ジェームズ・タレルの作品が永久展示されています。展示作品はもちろん素晴らしいもので、安藤建築とともに来館者の感性を刺激します。

次のアート鑑賞は「家プロジェクト」です。家プロジェクトとは、主に古い家屋を改修して、アーティストが空間そのものを作品化するという取り組みです。
個々の作品の魅力もさることながら、街並景観の保存が「アート」の切り口から実践されていることは、私にとって大変興味深いものでした。
アートの町の名声の高まりとともに、近年観光客が増えているということでしたが、カフェや民宿が新しくできていて、少し歩いただけでもまち全体が活性化しつつあることを感じられます。


家プロジェクト「碁会所」


二班に分かれて行動します


家プロジェクト「石橋」


家プロジェクト「はいしゃ」



交流会でお互いがぐっと身近に

家プロジェクト観賞後は、今夜のホテル「ベネッセハウス パーク」へ。館内には各所に現代アートが展示されており、美術館ホテルといった佇まいです。
夕食の前に、ウィルビーのツアーのために東京から駆けつけて下さった、ベネッセホールディングスの星特別顧問と笠原事業室長が、直島での取り組みの歴史と現状を特別にレクチャーしてくれました。
夕食の後は、ツアー参加者の交流会です。
残間クラブ代表の挨拶を経て、シャンパンで乾杯、会のスタートです。(星特別顧問の計らいで、交流会のドリンクは全てフリーに!)
まずは全ての参加者が自己紹介します。「今取り組んでいることや興味のあること」「ツアーやウィルビーへの参加動機」などなど・・・。皆さんの話を楽しく伺いながら、このツアーがきっかけでメンバーの人間関係や興味領域が広がったり深まったりすれば、事務局としてはとても嬉しいことだと考えておりました。
和やかな雰囲気の歓談タイムを経て、ツアー初日のプログラムは終了です。


宿泊した「ベネッセハウス パーク」


ベネッセアートサイトの取り組みを特別レクチャー


交流会





3月7日(日)(二日目)
産業遺産と現代アート?


ツアー二日目は犬島アートプロジェクトの鑑賞です。
宮浦港から船で犬島に向かいます。途中、豊島や小豆島を見ながら約30分で犬島に到着します。
この島では100年前の銅の精錬所遺構、三分一博志氏設計による環境共生型の建築、柳幸典氏のアートワークが、新鮮なアート空間を構成しています。
二班に分かれて精錬所を鑑賞します。雨交じりの空模様でしたが、古代文明の遺跡のような産業遺構と現代建築、そして現代アートが融合している姿は大変迫力のあるものでした。


ベネッセハウス パークのエントランス前で記念撮影


この船が犬島まで連れていってくれます


犬島が見えてきました。数本の煙突が精錬所です


精錬所入り口


古代文明の遺跡のような100年前の精錬所


朽ちかけた煙突


三分一博志氏設計の「精錬所」




犬島「家プロジェクト」をひと足早く体験

精錬所鑑賞のあとは、妹島和世氏が手掛ける犬島「家プロジェクト」の進捗状況を見学します。妹島氏が設計した6つの建築を、現代アートの展示空間にするという犬島の家プロジェクトは、まだ工事中なのですが、妹島事務所のご好意から、現場所長の横田さんが特別に案内して下さいました。
いくつかの敷地はまだロープがはってあるだけでしたが、今年7月19日?10月31日の会期で開催される「瀬戸内国際芸術祭2010」までには、4つの家プロジェクトが完成するということでした。


犬島のアート鑑賞はこれにて終了です。犬島から直島に戻ります。
現地集合組は直島の宮浦港で解散です。東京方面からの参加者は、ここでフェリーに乗り換えて高松港へと向かいます。



現地で家プロジェクトの説明を受ける


再利用の古い建築資材を使って工事が進む妹島氏設計の家プロジェクト



犬島では、星特別顧問、横田所長、ベネッセのスタッフの方々
が見送ってくれました。本当にありがとうございました。




四国汽船の「あさひ」で高松港に向かいます。




最後に

穏やかな瀬戸内海を望む島でのアート鑑賞は、とても気持ちのいいものでした。
今回のツアーは、菊田支配人をはじめ、ベネッセスタッフの方々のわかりやすい解説を得られた事で、直島・犬島のアートプロジェクトの全体概要を掴むことができました。また、現代アートをより身近なものとして楽しむコツを掴んだ参加者も多かったのではないでしょうか。
直島・犬島のアートは今後ますます充実していきます。アート鑑賞ツアーは是非また企画したいと思います。今回のように全体像がわかる初参加者向けのプランだけでなく、鑑賞対象を絞り込んだリピータープランなどあり得るかもしれませんね?
メンバーの皆さんの声をお待ちしています。(事務局 ミノヤ)