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| 残間 |
大垣さんは、シニアの住みかえの制度化について尽力され、 2006年からは移住・住みかえ支援機構(JTI)の 代表理事として、シニアの住宅を借り上げる 「マイホーム借上げ制度」の周知と利用促進に 力を入れていらっしゃいます。 「マイホーム借上げ制度」は50歳以上を対象に マイホームを最長終身で借上げ、空き家時にも家賃収入を 保証するという制度ですが、 ハウジングライフ(住生活)プランナー = HLPというのは その利用者に対する制度説明や、住宅や住まいかたを軸とした 人生設計に関するサポートを行う専門家のことでしたよね。 |
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| 大垣 |
ええ。「マイホーム借上げ制度」を利用するには、 JTIが認定したHLP資格取得者による説明や カウンセリングを受けることが義務づけられています。 |
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| 残間 |
HLPの資格制度が全面改訂されたとのことですが、 新しい「ハウジングライフ(住生活)プランナー」は、 いままでのHLPと何が違うんでしょう。 |
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| 大垣 |
これまでHLPは借上げの業務を行ってもらう 住宅業界関係者に限られていたんですが、今回受験資格を 一般に開放することになり、それに併せて内容を一新しました。 特にシニア期を迎えて自分自身が新しい住生活を考えたり、 子ども世代にマイホーム取得についてアドバイスしたりする 立場になった方々にも勉強してもらえるよう、 できる限り素人にも分かりやすい内容にしたのが特徴です。 それから、住宅業界というのは男性中心の世界なのですが、 やはり家のことは女性が中心ですから、テキストなども 普通の主婦の方々にも読みやすい表現を心がけました。 |
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残間 |
不動産仲介や住宅販売といった仕事をしている以外の人、 つまりシニアや主婦層にまで門戸を拡げたというのは、 どんな意図があってのことなんですか。 |
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| 大垣 |
JTIは2006年4月に設立されて 「マイホーム借上げ制度」の運営を開始し、 今年で4年目になります。 「マイホーム借上げ制度」は自宅を売却することなく 安定した家賃収入が保証されることから、 住み替えを希望するシニアの皆さんに好評いただきまして、 すでに200件以上の申込実績があります。 でも4年間で200件というのは物足りない数字です。 私は、多くの日本人が住み替えによって 定年退職や子育て後の人生をより素晴らしいものに 変えられると考えているんです。 それからこの制度を運営してきて、 まだまだ日本には住み替えや住宅に対する 誤った固定観念があることを痛感しています。 日本の住宅に関する常識は、今大きく変わりつつあるんです。 HLPはまさにそうしたことを勉強するための資格です。 これを一般に開放することで、 日本人の住まいに関する意識を変えていきたいんですね。 それがひいては日本の活性化にもつながると思っています。 |
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| 残間 |
その住み替えや住宅に対する誤った固定観念というのは、 どういったものなんでしょう。 |
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| 大垣 |
まず、子育て期を終えたり仕事が一段落したシニアが、 なぜ住み替えるべきかということなんですが………、 もちろんそのまま、これまでの家に住み続けるという 選択もあるし、その方がいい場合もあるんです。 ただ考えてみて欲しいんですよ。 なぜ今住んでいる地域に家を買ったのかということを。 おそらく、それは勤めていた会社の通勤圏、 子供の通学圏だったからじゃないでしょうか。 特に地方出身者の方は通勤圏でなければ 今の家は買わなかったはずです。 元来、都市というのは、さまざまな面で「通勤」と 「通学」に便利なように作られているんですね。 しかし子供が巣立ち、通勤の必要もなくなった時、 その地域がそれ以外のものを自分に提供してくれるでしょうか。 定年というのは人工的に作られた人生の区切りにしかすぎず、 60代は完全に現役世代です。 でも通勤・通学のための場所にいては 人生を変えることは難しい。住まいのシーンを 変えてみることで新しい人生が始まるんじゃないでしょうか。 よく定年後に何をしていいかわからないという人がいます。 あたりまえです。特に男性の場合は、それまでは 会社のことしか考えるなといわれてきたんですから。(笑) はっきりやりたいことが分かっている人のほうが 特殊なんです。 だから、何をしたいかを考えてから 動くのでは動けないかもしれない。 荒っぽいようですが、まず住む場所を変えてみるのが ひとつの方法ではないかと思うんです。 |
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残間 |
思いきってリゾートや大自然のそばに移住するとか? |
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| 大垣 |
そこが今までの「住み替え」に対する もうひとつの大きな誤解なんです。 そんな一部のお金持ちがするようなものではなくて、 ごく普通の方でも住み替えはできます。 先ほど言いましたが、日本では皆が通勤圏に 家を建てたがるので、土地がとても高価なんですね。 ところが通勤圏をちょっと離れるだけで、 土地が驚くほど安くなります。 例えば神奈川県の「平塚駅」は通勤圏ですが、 そこから一駅、二駅離れただけで地価はかなり下がります。 そういうボーダーを上手に見つけると、 都心からの物理的距離はほとんど変わらないので、 生活が大きく不便になるわけでもなく、 安く広い家が手に入る。 そういう豊かな場所が東京の周りだけでも随分あります。 これまで業者がそういうところは「誰も買わない」と きめつけてきたから、見えないだけなんです。 「移住」「住み替え」というと、 山の中に入らなくてはならないとか、 別荘地に行かなければいけないという思い込みは、 そういうもので儲けたい産業界がつくったものだと思います。 |
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| 残間 |
普通の人にも住みかえはできるといっても、 現役で仕事をして十分な収入がある人ばかりでは ありませんから、経済的なことは気になるところですよね? |
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| 大垣 |
仕事を辞めて自分の財産について考えた時、 一番大切なことは、「持っている財産は何なのか?」 「使い切れてない資産は何か?」ということだと思います。 いわゆる「アラ還」あたりからは、若い頃と同じ様に 自分がバリバリ稼いで生活していけるという人は、 そう多くはありません。 でも今まで貯めたプロパティ(財産)を 使うことができるんです。 年月をかけて貯めこんだプロパティを持っているのは、 シニアの特権の一つです。 財産といって物理的なものだけではありません。 情報や人のネットワーク、仕事で身につけた技能、 それを全部書き出して、 それが無理なくお金に変えられないかを考えてみる。 ここまできたら持っているものを 上手に使わないともったいないと思います。 なかでも私が、最も上手に使って欲しいと思うものは、 「住宅」と「人のつながり」です。 |
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残間 |
「人のつながり」は大きな財産ですけど、 「家を持っている」ということで新たに お金を生み出せると考えられる人はあまりいませんよね。 普通は「自分たちが住む」ということが 唯一の価値だと思っていますから。 |
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| 大垣 |
さっきも言いましたが、 日本で「通勤圏に家を持っている」というのは、 たいへんな財産なんですね。 例えば、通勤圏なら猫の額ほどの土地に 鉛筆のように建てた家でも、ものすごく価値は高いです。 同じお金で通勤できない場所なら 百坪を超える土地が買えることだってあります。 それから、日本では中古住宅は売ると二束三文で 土地しかお金になりませんが、 貸せば3LDK庭付き一戸建てならかなりの賃料で 貸すことができます。 家は売らずに貸したほうがいいんです。 ローンを返し終わった後に貸し出せば、今まで 払っていた分が、そのまま家賃収入として回収できます。 その収入を住みかえ資金に回すこともできますし、 最近は住宅金融支援機構が家賃収入を担保に 新たなローンを何歳からでも貸してくれます。 貸すだけで売っていないのですから、 戻ろうと思えば戻れるし、 死ねば子どもに相続させることができます。 |
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| 残間 |
「将来子供が住みたくない」と言っているから、 手元に残しても仕方がないので、 売ろうと思っている友人が多いのですが、 売らない方がいいのですね。 |
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| 大垣 |
東京のど真ん中は別ですが、庶民がやっとの思いで買った 郊外の家の場合は、売るともったいないです。 仮に25年前、35歳のときに通勤1時間の場所に 土地付き一戸建てを3500万円で買った人がいるとしましょう。 それでも首都圏だと土地は坪50万円はしますから、 30坪程度の土地に2000万円の家を建てました。 住宅ローンを3000万円借りたとして 25年間毎月11万円程度を返してきました。 ただ、よく考えてみるとどっちにしても 似たような家を借りて住めば、少なくとも8万円以上の 家賃は払わねばならなかったはずです。 だとすれば、25年間毎月3万円余計に 払ってきたわけですから正味900万円の投資です。 今60歳になってローンは完済しました。 売ればたぶん土地代にしかならないので、 地価が下がっていないとしても1500万円程度です。 これに対し、もし月8万円で貸し出せば、 今後20年間で約2000万円の家賃収入が得られます。 その上、土地はそのまま子どもに相続させられます。 かなり割りのいい投資だと思いませんか? 私たち移住・住みかえ支援機構(JTI)の 「マイホーム借上げ制度」は、このことを政府が 関与して保証しようというものなのです。 ただ、それには家が長持ちしてくれないと困ります。 近年、国が推進している長寿命住宅はそうした点からも、 とても意味があることなんですね。 ローンを返し終わった後、大きなメインテナンスをせずに 40年50年もつ住宅は、資産価値がきわめて高いのです。 |
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残間 |
「こうして具体的なお話を伺ってみると、 もし住み替えをするのであれば、 確かに家を売らない方が最終的には得になる、 という考え方も理解できます。 でもなぜ、そうする人が少ないのでしょうか? |
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| 大垣 |
そういった情報が少なく、世の中に周知されていないことが 原因だと思います。だからこそ、より多くの人に 「ハウジングライフ(住生活)プランナー」(HLP)に なってもらい、こうした日本の住宅や賃貸事情に関する 最新の知識を身に付けて、それを広めて欲しいんです。 HLPの資格取得にあたっては、 所定のテキストで勉強していただき、 試験を受けていただきますが、そのカリキュラムは 「マイホーム借上げ制度」の仕組みはもちろん、 「長寿化の知識」「社会保障制度」「住宅政策の変遷」といった 教養面から、「住宅性能表示」「長期優良住宅制度」、 あるいは各種の「住み替えアドバイス例」など、 住まいや暮らしに関する広範な知識が 身に付くものになっています。 |
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| 残間 |
「ハウジングライフ(住生活)プランナーは 私的な資格ではなく、国が認める公的制度ですよね。 HLPの資格を取得すると、 どのように活用できるのでしょうか? |
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| 大垣 |
資格というからにはやはり知識の提供に対して 正当な報酬が得られるようにすべきだと思います。 ただ、現実には日本人は人のアドバイスに お金を払うという文化があまりありません。 また、お金の受け渡しというのは あまり面白いものでもありません。 そこで、JTIが間に入ることによって、 お小遣い程度ではありますが 報酬を得ていただけるようにしています。 具体的には、まず、住み替えを考えている友人・知人に JTIの「マイホーム借上げ制度」を説明して 情報登録をしてもらい、その人が 「マイホーム借上げ制度」を申し込んだ場合は、 JTIに支払われる契約事務費の中から 2000円を報酬として支払うことにしています。 また、その過程で制度説明を業者に代わって 行ってもらった場合には追加で3000円、 合計5000円が支払われます。 また、自分と同じようにHLP資格を取得したいと 思っている人がいたら、その人に資格についての説明をし、 その方が紹介に基づいて受講申し込みすれば 協力費として5000円が支払われます。 それからJTIは長く使える丈夫な家を日本に広く 普及させることをミッションとしています。 そこで、一戸建ての購入を検討している子ども夫婦や、 親戚、知人に対して、 「家は単にこれから20年〜30年住むだけでなく、 その後にまだ残された30年近くの人生を支えてくれる 年金になるんだ」という話をしていただき、 興味を持たれたらJTIに対してJTI協賛企業が取り扱う 長寿命住宅を紹介するよう依頼していただきます。 もし、その人が実際にJTIの協賛企業から 購入された場合には、企業から謝礼として 1件について10万円をお支払いすることになっています。 もちろん直接ハウスメーカーに紹介してもお金はくれますが、 それでは知人を企業に売っているみたいですし、 複数の企業を紹介することもできません。 JTIが間に入って安心できるところのみを 複数社紹介することで、気軽に話をしていただけるように しようというものです。 |
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残間 |
つまり、住み替えに興味を持っている人に JTIを紹介して、マッチングに成功すると 「仕事」として報酬が支払われるというのことなのですね。 ただ「友人の情報を教えてお金をもらう」ということに 抵抗を感じる人も少なくはないのでしょうか? |
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| 大垣 |
「抵抗を感じる」ほど儲かる仕事になればいいんですが・・・。 確かに報酬はないよりはあったほうがいいと思います。 でもそれよりも「これからの人生をどうするかを学ぶチャンス」 と捉えて欲しいのです。 国の社会福祉というのはかなり貧しい人を対象にしたものです。 最近の経済情勢の中で最も先行きに不安を感じているのは 人口の大多数を占める中間層ではないでしょうか。 しかし、中間層はとりあえず生活に困っているわけではないため、 政府は何もしてくれません。年金財政が破綻している事実は 民主党になったからといって変わりません。 これからは、みんな自分で自分を守るしかないのです。 賢くなければ生きていけない時代だし、 今や政治や役人に何かしてもらうことは期待できません。 「持っているものは何でも使う」。そして、そのお金で シニア期の人生をいきいきとしたものにする。 そういう動きが大きくなれば、 そのこと自体が地域の経済を押し上げていって、 JTIが払える報酬の何倍ものメリットが社会全体、 ひいては皆さんに戻っていくと考えているのです。 HLPの勉強をすることで、 自分が持っている家の活用法がわかれば、 人生にも強くなれることは間違いないです。 クラブ・ウィルビーメンバーは人生について前向きで、 自分の人生を選び取る人が多いと伺っています。 必ずHLPの中軸となるメンターになっていただけると 信じていますので、メンバーの皆さんに限って 受講料を特別割引とすることを認めてもらいました。 「人生設計を学ぶ」という意味でも 資格取得に挑戦していただきたいと思います。 |
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